マタイの福音書26章1-13節(新改訳第三版)
イエスは、これらの話をすべて終えると、弟子たちに言われた。
「あなたがたの知っているとおり、二日たつと過越の祭りになります。人の子は十字架につけられるために引き渡されます。」
そのころ、祭司長、民の長老たちは、カヤパという大祭司の家の庭に集まり、
イエスをだまして捕らえ、殺そうと相談した。
しかし、彼らは、「祭りの間はいけない。民衆の騒ぎがおこるといけないから」と話していた。
さて、イエスがベタニヤで、ツァラアトに冒された人シモンの家におられると、
ひとりの女がたいへん高価な香油の入った石膏のつぼを持ってみもとに来て、食卓に着いておられたイエスの頭に香油を注いだ。
弟子たちはこれを見て、憤慨して言った。「何のために、こんなむだなことをするのか。
この香油なら、高く売れて、貧しい人たちに施しができたのに。」
するとイエスはこれを知って、彼らに言われた。「なぜ、この女を困らせるのです。わたしに対してりっぱなことをしてくれたのです。
貧しい人たちは、いつもあなたがたといっしょにいます。しかし、わたしは、いつもあなたがたといっしょにいるわけではありません。
この女が、この香油をわたしのからだに注いだのは、わたしの埋葬の用意をしてくれたのです。
まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、この福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」