
10月号 Vol.342【敬老】

Written by 藤浪義孝牧師
ある日、食堂で母に食事を与えるのを手伝っていたとき、他の高齢の入所者たちが、心のこもった温かいケアーで介護士さんたちから給仕してもらっている横で、私は聖書の一巻、レビ記19:32を思い出しました。
「白髪の人の前では起立し、長老を尊び、あなたの神を畏れなさい。わたしは主である。」
この聖句は、高齢者に尊敬と敬意を払うことの重要性を強調しています。
古代イスラエル社会では、高齢者は知恵と経験の源と考えられていました。高齢者は長い人生を生き、貴重な知識を蓄積してきました。ですから、「白髪の人の前では起立しなさい。」という命令は、敬虔に立ち、彼らの存在を認めることを意味します。これは、彼らの知恵と年功序列を認める、尊敬を表す振る舞いなのです。
長老を尊び」とは、高齢者の助言に耳を傾け、導きを求め、地域社会への貢献を評価することです。年寄りを敬うことによって、イスラエルの民は、「あなたの神を恐れなさい。 」という言葉に示されるように、神に対する敬虔さを示しました。
高齢者を敬い尊重することは、社会的な義務であるだけでなく、宗教的な義務でもあります。主である神は、イスラエルの民に、高齢者を尊敬し敬うように命じています。この戒めには、思いやり、共感、そして年齢に関係なくすべての人が本来持っている価値と尊厳を認めるという価値観が反映されています。同時に、この命令は、世代間の関係と、世代から世代への知恵の伝達の重要性を教えています。若い世代が年老いた世代の経験を尊重し、そこから学ぶことで、調和のとれた、秩序ある社会が築かれるのです。
この聖句は、さらに私たちの老いと高齢者に対する態度を吟味するよう促します。この聖句は、高齢者を軽んじたり疎外したりする年齢差別的な考え方に果敢に取り組むよう促し、年齢を重ねることで得られる知恵や人生経験を認め、高齢者を祝福するよう求めているのです。
高齢者を敬い、尊重することは、家族、社会、国家の祝福につながります。白髪の人の前で敬虔に起立し、高齢者に威厳をもって接し、彼らの知恵を認めることで、私たちは神への敬虔を示し、より思いやりのある包括的な社会に貢献するのです。
私たちは麗しい神の民であり、私たちの教会と私たちの地域社会の高齢者を尊重し、いたわり、感謝する文化を培うよう求められているのです。 高齢者を敬うことには、高齢者の話に積極的に耳を傾け、助言を求め、高齢者の貢献を評価することが含まれます。
私たちの教会は人間関係を大切にすることで知られています。 私たちは神を畏れ敬い、より思いやりのあるコミュニティーを築くために努力する人々です。 今月5日(土)に行われる恒例の教会祭(フェスティバル)には、近隣の地域から多くの方が来られます。 そのような方々が、私たちの教会を、高齢者の方々を慈しむ豊かなコミュニティーとして見てくださることを心から願います。
「ハワイ発新潟経由福岡まで」
集会が、始まった当初は、まだ人は少なく、空気も涼しく、鈴なりになる梨棚の下で、ビールケースをひっくり返した椅子に手作りテーブル。午前中は、音楽ゲストに、アーサー・ホーランド牧師のメッセージ。梨狩りを楽しんでいる間にBBQの準備がなされ、美味しいお肉に新鮮な野菜、畑で出来た梨をたっぷりいただき、午後は余興の時間。


そのプログラムは25年間変わっていない。それも主催者の小杉祥子姉が、ハワイで、いえ、マキキで、事あるごとに行ったBBQを新潟の人々にもイエス様の愛と共に伝えたい!という純粋な信仰から始まったイベントだ。それが25年も続き参加人数も奉仕者も年々増え、今では地元の名物イベントになっている。温暖化の影響か、9月でも真夏のように暑いが、訪れる人の熱気も強くなっているような気がした。
マキキの姉妹で、先日、日本へ帰国した、桑子里美姉、中村匠子姉、前田以智子姉をまずは驚かせ、汗だくの小杉祥子姉と5年ぶりのハグをした瞬間は本当に嬉しかった。午後の余興もかつての民謡からゴスペル賛美が多くの時間を占めるようになり。この長い年月の中での主の働きを感じ、「確かに主が生きて働いておられる」様子を目の当たりにした。さらに去年から信仰告白をする方や、洗礼を希望される方が起こされ、昨年に引き続き今年も3名の洗礼者が与えられた。その中のお一人は、この日、アーサー先生に結婚式をしていただいたご夫妻のご主人。 梨棚の下での式は感動的で、200名近い証人の前で誓いをたてたお二人に祝福が降り注がれた。今年のミュージックゲストはクリスチャンで音楽活動をしている久米小百合さん。美しい歌声で、彼女が久保田早紀として活動していた頃の、大ヒット曲「異邦人」をリクエストに応えて歌ってくださり、大喝采。最後は横山大輔夫妻が会場を盛り上げてくださり、すっかり賛美フェスに仕上がっていた。
「見よ、兄弟たちが一つになって共に住むことは、なんという幸せ、なんという楽しさであろう」(詩篇133篇1節)
そんな天国のような空間を作り上げ、ここまで守り、導いてくださった、主に感謝し、「いつかまた!」と新潟をあとにした。新潟空港から福岡へ飛び、翌日は、マキキメンバーの樋上智津子姉が出席する、箱崎キリスト教会で証しをする機会を与えられ、至らない私が、主によって変えられ、信仰の友たちと共にイエス様の愛を伝える特権を与えられていることの幸いをシェアをさせていただいた。これまで一度も母の前で証しをしたことがなく、直接感謝の言葉を言うこともない親不孝者に主が時を与えて下さった。帰国日、羽田空港には、中学時代からの親友たちが見送りに来てくれた。2週間後に控える洗礼式の後に読む証しを読ませてくれ、14歳のあの荒んだ青春時代を過ごした私たちに、こんな嬉しい瞬間があることを過去に戻って伝えたい!!と思ったほど感動した。
「神のなさることは、すべて時にかなって美しい」 (伝道者の書3章11節)最後に、このような旅に快く送り出してくれた夫、店を守ってくれた姿姉、突然の訪問を喜んで迎えて下さった姉妹たち、日本の家族に心から感謝をし、「また主が用意をしてくださるいつの日かまで!アロハ!」
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