woman with american themed scarf wrapped around her neck

8月 4, 2025 | 天主閣便り

7月号 Vol.350【アメリカ独立記念日に想う】

Written by 藤浪義孝牧師

7月4日はアメリカ独立記念日。1776年6月11日にジョン・アダムズ、ベンジャミン・フランクリン、トマス・ジェファーソン、ロバート・リビングストーン、ロジャー・シャーマンら五人で「独立宣言起草委員会」が設立されました。その他の著名な人物、アレクサンダー・ハミルトン、ジョン・ジェイ、ジェームズ・マディソン、サミュエル・アダムズ、パトリック・ヘンリー、ジョージ・メイソン、さらに、フリードリヒ・ヴィルヘルム・フォン・シュテューベンやラファイエット侯爵などの軍事指導者、兵士、一般市民も独立宣言運動に貢献し、トーマス・ジェファーソンによってドラフトが執筆されました。 数年前、私たち家族はワシントンDC国立公文書館を訪れ自由の憲章のロタンダで独立宣言文を閲覧しました。英国から独立するという選択が正当化できるのかどうか、独立戦争が正しいことなのか建国の父たちの奮闘を窺わせるものでした。しかしながら、当時の英国王の不正と権利侵害が繰り返され、独立戦争以外に選択肢の余地がないことに深く悩みながらも同年7月4日、当時のペンシルベニア議事堂で植民地下の13州の代表者たちが集まり独立宣言が採択されたのです。

数多くの困難に直面し大きなリスクを承知の上で大胆な決断を下したアメリカ建国の父たちから貴重な教訓を得ることができるでしょう。彼らは不確実性の中でも勇気を持ち、困難な決断を下しました。建国の父たちが英国の不正と権利侵害の体制に反対の立場を強く表明したように、リーダーは現状に挑戦し、困難な選択をし、確固たる信念を持って導く覚悟が必要です。勇気を示すことで、他者に自信を与え、成功への道に共に歩むよう励まし奮い立たせるからです。

キューバ危機を乗り越え核戦争を回避したジョン・F・ケネディの演説の「人はやるべきことをやる。それがたとえ個人的な結果を伴おうと、障害や危険、圧力があろうと。それがすべての人間の道徳の基盤である。」との公言は、建国の父たちが下した勇敢な決断を思い起こさせます。 先見の明のある目標を立てることによって、イノベーションを促進し成果を生み出します。建国の父たちは、統一された自由な国家という明確なビジョンを持ち、そのビジョンが彼らの行動を動機付け、後世にインスピレーションを与えたのです。リーダーは可能性の限界に挑戦する目標を設定し、説得力のあるビジョンを伝え、チームをその周りに結集させることで、チームを駆り立てる目的意識を生み出すことができます。
建国の父たちからの教訓のもう一つは、 失敗を学びとして受け入れることです。失敗は成長へのステップであることを肝に命じることが必要です。当時、国家の年若い指導者たちは、アメリカ独立戦争を通じて数多くの挫折と失敗を経験しました。彼らは失敗から学び、適応し、失敗を努力の機会として活用しました。私たちも失敗を貴重な教師として受け入れる文化を育み、悔い改めと革新を奨励しなければなりません。 史上最高のバスケットボール選手マイケル・ジョーダン氏の成功の秘訣は、失敗に挫折せず、成長の学びとしたことです。「私はキャリア中に9,000回以上シュートを外した。300試合で敗北。試合を決めるシュートを26回任されたが失敗した。私は人生で再三失敗してきた。」誰でも、失敗して転んでしまうものです。失敗して立ち直れないと思っても、私たちのそばで見守って、御手を差し伸べてくださる神に信頼したジョーダン氏の証の言葉に、失敗を教材とした建国の父たちの神への信仰を思い起こします。 そして協力と団結の重要性です。これらは分断を乗り越え、共通の目標を達成するために不可欠であるということです。独立宣言が起草された時、彼らは異なる視点や対立する利益から生じる数々の問題に直面しました。しかし、より大きな徳のために団結し、互いの違いを乗り越えることの重要性を認識しました。私たちも障壁を越え、団結を促進する協力の精神を育む必要があります。共通の目的のために協力することで、私たちは驚くべき成果を成し遂げることができるのです。
建国の父たちは、過酷な冬から新しい国家の建設における政治的障害まで、計り知れない困難に直面しました。逆境に直面しても揺るぎない信仰と決意を維持したことが、彼らを忍耐強くさせ最終的な勝利に導きました。私たちもまたレジリエンスを育み、最も困難な時でも前進し続ける「Never Give-up」の姿勢を奨励しなければなりません。 アメリカ独立記念日にリスクを恐れなかった建国の父たちから教訓を得て、その教訓を私たちの人生に活かしましょう。勇気ある決断を歓迎し、ビジョンある目標を追求し、失敗から学び、多様な視点を育み、忍耐を養うことは、何をするにも根本的な要素です。この祝日の定番のホットドッグやハンバーガーを自由に楽しむだけでなく、建国の理念を当然の事と思わず、自由を勝ち取った建国の父たちからの教訓から学び、現状に挑戦し、大統領並びに政府議員たちのために祈り、自分自身と家族や友人、隣人のために、より良い未来を築きましょう。どこから始まろうとも、神に信頼する人は、常に改善し成長できることを忘れないようにしましょう。

「今月の言葉」

弱い者とみなしごとのためにさばき、悩む者と乏しい者の権利を認めよ。 弱い者と貧しい者とを助け出し、悪者どもの手から救い出せ

詩篇82篇3-4節

今月の証 「労苦はその日のその日に十分あります」
Written by 高良昌子
私は1944年沖縄の那覇市に生まれました。生れた時はちょうど戦争中で、赤ん坊の私をかかえた母は、子どもは泣くからアメリカ兵に見つかると、壕にも入れてもらえず、森の中に私をおぶって隠れていたそうです。 戦争が終わり、父と生き別れた母と私は収容所で暮らしていました。高校を卒業した後、ハワイの沖縄系アメリカ人と再婚をした母と共にハワイへ移住をしてきました。ハワイミッションスクールで英語を学び、そこでイエス様のことや聖書を学びました。 結婚をして、1女、2男に恵まれ、子育て、家事、仕事を楽しんでいましたが、神様や教会とは離れていました。高級ブティックで働いていたある夜、電話がきました。息子が歩行中バイクにはねられたと。。。 目の前が真っ暗になりました。どんな状況なのか、全くわからないまま、病院に走りました。息子は昏睡状態でした。息子は生死をさまよい、感謝なことに命はとりとめましたが、重い障害が残り、以前のような快活な息子ではなくってしまいました。
「明日のことは心配しなくてもよいのです。 明日のことは明日が心配します。 労苦はその日その日に十分あります。」

私は神様に「なぜこのような目にあうのでしょうか?私が何か悪いことをしましたか?」恨むような、叫ぶような、どうしようもない怒りをぶつけていました。自宅での介護が始まり、将来の見えない絶望を感じながらも、すがるような気持ちで、教会へ行き、何かが変わるのではないかと洗礼を受けました。しかし洗礼を受けても状況は変わらず、息子の症状が目に見えて良くなることもありませんでした。

ある日、息子の診察に聖ルカクリニックに行った時に、小林先生に声をかけられました。息子が昔ピアノを弾いていた事を、お知りになり、ピアノはリハビリや回復にとても役に立つことを教えていただき、マキキ教会の聖歌隊で弾いてみませんか?と言ってくださいました。はじめてマキキ教会に来ましたが、皆さんが親切で受け入れてくださり、人々の雰囲気も良く、とても好きになりました。息子は指がなかなか動かないと、教会には来なくなりましが、私は聖歌隊で賛美することを教わり、歌など歌ったことがなかったですが、皆さんと一緒に賛美する喜びを知りました。また小林先生が、優しく聖書を教えて下さるクラスにも参加し、少しずつイエス様のこともわかり始めてきました。 もし、イエス様を知らなかったら。。と思うと自分が今のような穏やかな気持ちで毎日暮らせないと思います。将来を考えたら問題は山積みです。しかし聖書は「明日のことは心配しなくてもよいのです。明日のことは明日が心配します。労苦はその日その日に十分あります。」(マタイ6:34)と言います。 私が心配をしなくても、神様が心配をしてくださり、私たちのために良い計画をお持ちの神様に聞き従って歩めば良いのだと思えるようになりました。主人は天に召されましたが、子どもたちが私を支えてくれ、何よりもいつも神様が私たちを祝福に導いてくださると信じて、これからもマキキの皆さんと楽しい信仰生活を送りたいと願っています.
編集後記
来年はアメリカ建国250年です。日本で建国200年のお祝いをテレビで見たことを思い出します。たった250年で、なぜこのような大国になったのでしょうか? 答えは聖書の最初に書いてあります。「わたしは、あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう」(創世記12章3節)このみ言葉をこれからもしっかり守り、行う国が増えるよう祈ります。【玉寄朋子】

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