4月 6, 2023 | 天主閣便り

04月号 Vol.326【まごうことなき復活】

Written by 藤浪義孝牧師

「ここにはおられません。よみがえられたのです。」(ルカの福音書24章6節)
イエスキリストは死からよみがえられました!

西暦1世紀にパレスチナで起こったこの出来事は、ありとあらゆるすべての基礎となるものです。科学への信頼が証拠と結びついているように、キリストの復活への私たちの信頼も証拠と結びついています。

国や民族、宗教、言語、文化、政治、地理的な境界を超えて、これほどまでに影響を及ぼした出来事は、他に記録されていません。キリストの復活の知らせは、復活の日から世界中に広まり続けています。最初の世紀は、暴力的な反対者から抵抗されましたが、政治や軍事的な関与を受けずに広まりました。ローマ帝国領の取るに足りないユダヤ人のほんのわずかなグループが、どのようにして比類無き強さによってキリストの復活を大胆に証することができたのでしょうか。

イエスは歴史上の実在の人物です。古代ユダヤ人の歴史家が書き残した古文書には、十字架刑に処せられたイエスという人物が描写されています。またイエスの死と復活に関する初期の記述とそれについての預言は歴史を通じて語り継がれました。新約聖書の写本は約6万6千以上あり、その数は他の古文書に比べると桁違いです。最古写本からほとんど変更されていないことがわかっています。イエスの死と復活の記述の信頼性を疑う余地はありません。

復活についての記録には、それを語る側にとって不都合なことや好ましくないことが含まれています。

しかし、著者たちは、文飾せず、起こったことそのままを記録しようと試みたのです。それは最も理にかなっていました。復活の最初の目撃者は女性でした。女性の証言は法廷で認められなかった当時の社会文化圏を考えると、イエスの復活についての女性の証言が詳細されていることは驚くべきことです。また初代教会の指導者であった弟子たちが、イエスが逮捕されたときイエスを見捨てたことやイエスの激しい死の後、弟子たちはおじけて、四方八方に逃げて行ったことも注目すべきです。しかし、ある出来事をきっかけに、殺害されることを覚悟で、イエスが復活して現実に生きていることを伝えたのです。死刑にされた指導者をもつ他の組織とは異なり、弟子たちはイエスを誰かと置き換えませんでした。彼らは全く争わず、非暴力的でした。政治的権力もありませんでした。

彼らは、自分たちが実際に見たもののために死ぬことをいとわなかったのです。一体全体、何が彼らを変えたのでしょうか。なぜ彼らの信念を損なうような証拠がなかったのでしょうか。なぜイエスが自分たちの家族や仲間よりも偉大な人物であると説いたのでしょうか。

復活は単なる過去の歴史的事実ではなく、過去2千年の歴史の中で、あらゆる時代のあらゆる国のあらゆる人々によって認められ、神との出会いを可能にしました。この比類なき広がりと影響力は、生けるまことの神が歴史の中で現実に働かれておられる証なのです。

イエスの復活は確たる証拠があります。証拠は説得力があります。しかし、それだけで終わるのではなく、イエスが本当に死からよみがえったことに感動を覚えるのです。すると、私たちの世界観が変わり始めます。

『イエスは言われた。「なぜ取り乱しているのですか。どうして心に疑いを起こすのですか。 わたしの手やわたしの足を見なさい。まさしくわたしです。わたしにさわって、よく見なさい。霊ならこんな肉や骨はありません。わたしは持っています。」』(ルカの福音書24章36節)

 

「今月のみ言葉」

努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る(井上靖)

今月の証
「不思議やなぁ」
Written by 井田マックス
コロナ禍で3年ぶりにハワイに帰ってくることができた昨年、今回は土佐塾中学、高校の子供たちと同じ時期に妻温香と長男の明論と次男の琉巧と一緒に帰ってくることができました。私の証を一言で言うと、「不思議やなぁ」というのは、神様の御心、私たちのために立てている計画、考えれば考えるほど、不思議でたまりません。私の1番好きな聖書箇所はエレミヤ書29章11節です。「わたし自身、あなたがたのために立てている計画をよく知っている――主のことば――。それはわざわいではなく平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。」

小さい頃、私はマキキに通っていたのですが、1番後ろの席で、ボケーっとしながら座っていました。当時は、強制的に教会に連れてこられて、イヤイヤ、通っていました。今から18年前、2005年夏頃に、母の悦子さんがある日、「教会がRainbow Connectionを始めるらしいよー高知とハワイをつなぐアンバサダーの派遣をしているよー」と言ってきました。

主は言われる、わたしがあなたがたに対していだいている計画はわたしが知っている。
(エレミヤ書 29:11)

私は、当時高校2年生で、大のアニメオタクで、アニメの国、ジャパニーズカルチャーの国、クールジャパンに興味津々でした日本に行きたいという気持ちが強かった反面、アンバサダーってなんかうさんくさいし、レインボーで誰もコネクションさせたいと思わないと、正直思っていました。とりあえず、定員が6人だったので、定員に満たなかったら、行ってもおもろいかなと思って、応募をすることにしました。

応募者が集まる初めてのミーティングに参加し、なんと、8人が応募していたことが判明。ほとんど観光目的で日本に行きたい私は、アンバサダーとして日本に行くにはふさわしくないと思い、選抜のコミッティーに正直にその旨を伝えました。他のメンバーを選んでくださいと伝えました数週間後、選抜の結果が発表されると6人の定員の枠がなぜか8人となり、全員合格しました。不思議やなぁ。その旅で初めて日本に踏み入れました。特に、大きな働きをせず、大きな達成感を感じず、帰ってきました。不思議やなぁ。しかし、高知での活動を通して、1番に感じたことは、神様の計画というのは、大きなジグソーパズルのようなものだと感じました。その大きなパズルのなかで、私は小さなピースの一つで、パズルの大きな絵のなかで自分の形と色があって、そこに自分しか入らない場所であり、神様の計画の絵柄の端っこから見ると、マキキ教会を設立した奥村多喜衛牧師がいて、それを研究した中川ふさ先生もいて、そして国の枠を超えた若者の交流を始めたくなった朋子さん、島之内先生もいて、土佐塾から引率でこられた土居先生もいて、それをハワイで受け入れた藤澤佑介先生もいて、「アンバサダーになれ」と言ってくれた悦子さんもいて、高知で出会った温香もいて高知で生まれた明論くん、琉巧くんと共に家族に恵まれる不思議やなぁ。2012年に今の勤務先の土佐塾中学高等学校に英語教員として採用されて、初めは中途半端な気持ちで訪れた高知に移住することになりました。
不思議やなぁ。気づいたら移住してから11年経っていた。不思議やなぁけん玉チャレンジで紅白歌合戦にも出演 世界チャンピオンにもなってしまった。不思議やなぁ。

エレミヤ書29:11は私たちの将来は希望に満ち溢れていることを約束してくださる聖書箇所です。おそらくこれからも、不思議やなぁというときが何度も何度も来ることでしょう。それらの一つ一つが本当に楽しみです。

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